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ケアマネの適正給与で三者三様の回答――在宅協セミナー(2)
09/11/09 【最新情報
ケアマネの適正給与で三者三様の回答――在宅協セミナー(2)

11月5日に開催された日本在宅介護協会東京支部セミナー「事業者としてのケアマネジャーの連携」では、後半、先に個別に登壇した服部万里子氏(立教大学教授)と木村隆次日本介護支援専門員協会会長に加えて、世田谷区社会福祉事業団の秋山由美子氏を迎え、「ケアマネジャーの連携によってうまれるものとはなにか」と題したシンポジウムを開催した。

始めに、長く世田谷区の保健福祉部長を務めた秋山由美子氏が、今年10月に設立した「世田谷ケアマネジャー連絡会」の設立の経緯を紹介。「地域で暮らす」を支えるケアマネジャーの職能団体として、保険者との話し合いや介護保険制度の問題点や課題の提起、改善に向けた提案などの活動を通じて、自立支援の正しい理解とニーズを把握したケアプランの作成などに尽力する決意を表明した。

img4af777837970e.jpg続くシンポジウムでは、事前に参加者に呼びかけて集められた質問に答える方法で質疑応答が行われた。居宅支援事業所、ケアマネジャーについてそれぞれ三者三様の意見が披露された。

まずケアマネジャーの地位が低いことに言及すると、ケアマネ職の国家資格化の運動を進めている木村氏が、「ケアマネジャーという職種は社会福祉士、介護福祉士に比べて圧倒的に知名度が低く、今後ますます医療連携が高まってくるなかで、医療従事者と対等の立場で情報交換などを行うためには、まず職種の質と認知度を上げる必要がある」と述べた。
しかし国家資格にまで昇格させるには、ケアマネジャーに求められる知識や技術を整理し、大学などのカリキュラムとして落とし込む必要があるため、「すでにケアマネジャーとして就労している人に関しては半年ほど大学で必要なカリキュラムを学んでもらう必要があるのではないか」とし、今後3~4年でしっかしとした体系を築き、文部科学省および厚生労働省の認可を取得する計画だと語った。

また服部氏は資本の論理では大半が大規模化していくが、居宅は地域と切り離せないので、1人居宅介護支援事業所だから質が低いということではなく、専門性の中身が大切で、数に関しては「星の数ほどあっていい」とし、居宅介護支援事業所は2人以上の複数ケアマネで運営すべきという木村氏とは真っ向対立する意見を述べた。
その理由として「居宅は本来儲からない事業で、利益を上げると厚労省は単価を下げる方向に向かう」と語り、改善するにはまともな仕事ができる介護報酬改定が必要だとした。服部氏の理想としては、予防プランは100%居宅が手がけ、地域包括の仕事は老人福祉法の時代に戻し、100%国の財源でやるべきだという。

次いで、ケアマネジャーの年収はいくらくらいが適切かという質問に対し、服部氏ははっきりと「管理者600万円、常勤400~450万円、非常勤は自分の売上の8割」と述べ、「それだけの努力も苦労もしている」と断言。一方、木村氏は「基本職種を経てのスタートが早くても28、29歳からなので、他の職種とは一概に比べられない。また休日や研修など、給与以外の要素を重視する日ともいる」と明言を避けた。それでも「主任1人に若いケアマネジャー2人構成で一人当たり35件担当する居宅介護支援事業所なら、十分利益が上がる」と先の服部氏の意見に対抗した。
秋山氏は、ケアマネ職のキャリアアップの仕組みをつくっていかないと組織としては継続しないと、収入だけを問題にすることに疑問を呈しながらも、「周囲のケアマネジャーは500万には手が届いていた」と語った。

最後に、ケアマネジャーの仕事に書類が多すぎるとの意見に対しては、3者とも「多すぎるのは問題だが保険料と税金を財源に社会保障のなかで仕事する限りは、ケアマネジャーは自分を守るためにも記録を残すことは必要」としながらも、「でも書き方にまでとやかく言われたくないですね」と服部氏が苦言を呈すると、場内からは思わず拍手が沸き起こった。
記録のとり方のコツとして、秋山氏は「読む人に利用者のイメージがわくような記録を心がけるべき」といい、「具体的には、事実と自分の感想をはっきりと分けて書くことが重要。書類を減らすにはパソコン管理が有効で、ケアマネジャーのなかには苦手な人も多いが、ITの波にはついていってほしい」と語った。

著者名/ケアマネジメントオンライン ケアマネの適正給与で三者三様の回答――在宅協セミナー(2)
http://www.caremanagement.jp/news+article.storyid+5822.htm

最終アクセス2009年11月9日

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