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歌手・梓みちよさん 介護の現場にエールを送る

梓みちよさん
「ショーアップされたもの、派手なものが、梓みちよの"色"...。皆さん、そんなイメージをお持ちと思いますが、いま挑戦している朗読ミュージカルでは訪問看護師をしています」
大きな目をくるりと回して、にっこり笑う。
朗読ミュージカルは、1台のピアノ以外は装置も小道具もない舞台で、本を手に1人(または2人)で歌い、演じるステージ。童話作家で、ミュージカル脚本家の山崎陽子さんが平成2年に世に送り出した。文学と音楽、演劇が一体となった究極の舞台芸術として、13年度文化庁芸術祭大賞も受賞している。
そんな山崎さんの世界に引き合わせたのは、旧知のプロデユーサー。「今後の梓さんに絶対必要」と数年前、公演に連れて行かれ、とりこになった。
山崎さんは宝塚の先輩。「ライフワークにしたい」と猛アピール。そして渡されたのが、訪問看護師を主人公にした台本「夕焼けのむこう」だった。原作は医療小説家・江川晴さんの「老人病棟」。
「わたしのイメージとは真逆(まぎゃく)。最初はびっくりしました」というが、今年3月の東京での初演では、主人公の訪問看護師、津山奈々子をはじめ、博多弁を立て板に水のように話す訪問先のおばあちゃんら8役を演じ分け、見事に新境地を開いた。
芸能生活47年。歌手活動だけでなく司会や舞台に幅広く活躍するが、大ヒット曲「こんにちは赤ちゃん」の重圧に悩んだ時代もあった。その封印を解いたのは14年。芸能生活40周年記念コンサートでこの歌を熱唱、ファンと喜びを分かち合った。そして原点である「こんにちは赤ちゃん」に立ち返るという思いを、朗読ミュージカルへの挑戦に重ねる。
「今年は母の7回忌。母が脳梗塞(こうそく)で倒れたとき、私は東京、母は博多で介護ができませんでした。そのとき、ヘルパーさんや訪問看護師さんによくしてもらったことを、けいこ中に思いだしていました」
高齢社会のいま、介護のマンパワー不足は大きな課題。背景には、演じる奈々子が憤るように"白衣"という制服のない訪問看護師を、病院看護師より低く見る人の意識も見え隠れする。
「だからこそ、このミュージカルをもって日本国中を回り、介護の現場にいる人にエールを送りたい。そして、いま家族を介護している人には、明るい気持ちを届けたい」
再演は来月7日、大阪そごう劇場(大阪市中央区)での「朗読ミュージカル山崎陽子の世界」(問い合わせはオフィス・ディーバ(電)03・6429・3560)。
心を込めて日を重ねる-。「夕焼けのむこう」の中で優しく歌うこの歌詞が、静かに胸に広がった。
【プロフィール】梓みちよ
あずさ・みちよ 福岡市出身。福岡女学院卒業後、宝塚音楽学校に入学。在学中に渡辺プロダクションのオーディションに合格。昭和38年「こんにちは赤ちゃん」でレコード大賞、49年「二人でお酒を」で日本歌謡大賞放送音楽賞ほか受賞多数。無類の愛犬家としても知られる。
著者名/Microsoft MSN 産経ニュース 歌手・梓みちよさん 介護の現場にエールを送る
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090629/trd0906290807002-n1.htm
最終アクセス2009年6月29日
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