業界新着情報

ホーム > 業界新着情報 > 最新情報 > 診療報酬不正 生活保護を食いものに

最新情報

診療報酬不正 生活保護を食いものに
09/07/04 【最新情報

診療報酬不正 生活保護を食いものに

 

生活保護を受けている人に手術をしたように装い、診療報酬を不正に受給した疑いで、奈良県内の病院の理事長と事務長が逮捕された。不正に受け取った額は1千万円以上に上る。

 生活保護を受けている人の医療費は全額が公費で賄われ、取りはぐれがない。患者の費用負担がないため、診療報酬の中身にチェックの目は届きにくい。

 そこにつけ込んだのが、今回の不正である。奈良県警は、まずは事件の全容をきっちりと解明してもらいたい。

 手口は組織的で悪質だ。病院のカルテは、実際に手術や検査をした場合と、架空請求のものが見分けられるよう、赤や黒の印で色分けされていた。

 必要のない検査や手術が繰り返されていた疑いもある。整形外科の手術で入院した患者に心臓カテーテル検査が行われていた。手術を拒んだ生活保護の患者は、駅のベンチに放置されたという。

 病院の不正を指摘する投書が、2年前に奈良県に寄せられていた。県はこれまで2度、病院に調査に入ったものの、不正請求を見抜けなかった。

 医療機関からの請求は、治療内容を記した診療報酬明細書(レセプト)で行われる。審査機関がチェックするものの、書面審査には限界がある。

 不正請求が発覚するきっかけは、告発や情報提供に負う面が大きい。それを生かせなかった奈良県の対応が悔やまれる。

 県が立ち入り調査した際、カルテとレセプトの照合は数件だったという。調査になおざりな面があったのではないか。県は調査態勢を見直し、強化すべきだ。

 生活保護がからんだ不正請求は各地で後を絶たない。同じような事例が埋もれていないか、他の自治体も徹底して調べてほしい。

 不正の遠因に、公的福祉の貧しさがあることにも、目を向ける必要がある。

 この病院では、80床ある入院ベッドの半数以上を生活保護の受給者が占めていた。他府県での受給者も多数受け入れ、ホームレスの人もいた可能性がある。

 景気の低迷で受給者が右肩上がりで増えるなか、生活に困っている人の行き場の確保に、どの自治体も頭を痛めている。この病院が「受け皿」として重宝がられていた面が否定しきれない。

 地域のなかで受給者が生活していけるよう支える仕組みと、福祉制度全体の底上げが、不正の防波堤になるはずだ。

 

著者名/信濃毎日新聞   診療報酬不正 生活保護を食いものに

http://www.shinmai.co.jp/news/20090702/KT090701ETI090014000022.htm

最終アクセス2009年7月4日

求人・就職・業界新着情報 名古屋・岐阜 介護のお仕事紹介 「介護スタッフ110番」

次の記事
介護福祉士国家試験、「受験の手引」請求受付開始
前の記事
養護施設の中学生に塾の月謝、国と地方で支給へ
最新情報の一覧へ戻る
一覧へ戻る
お問い合わせはこちらまで
ページトップへ

 
  • アートインホスピタル アナグリウス ケイ子
  • 庭園療法
  • 医の知 生の知フォーラム
  • 無料メール会員登録はこちら
  • お問い合わせはこちらまで
  • モバイル版介護110番