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豪雨:「高さ5mの鉄砲水」、家屋次々に浸水...山口・防府

土石流が流れ込み、行方不明者らの捜索活動が続く特別養護老人ホーム「ライフケア高砂」=山口県防府市で2009年7月21日午後5時56分
流れ出た土砂が老人ホームに襲いかかり、車をのみ込んだ。21日、山口県防府市の山間部を見舞った梅雨末期の豪雨災害。国道を襲った土石流は午前と正午ごろの2回あり、国道を約2キロにわたって土砂で埋めた。住民は「信号機(高さ約5メートル)ほどの鉄砲水が襲ってきた」と恐怖に声を震わせ、近くの中学校体育館などの避難所で不安な夜を過ごした。
「死ぬかと思った」。土石流に襲われた特別養護老人ホーム「ライフケア高砂」の介護士で土石流に巻き込まれた上村健二さん(39)は顔中をあざだらけにして青ざめた様子で語った。
上村さんによると、2階食堂で昼食をとっていた午後0時15分ごろ、施設の廊下に水が流れ込んできた。1階は川のようだった。そこで、別の職員と一緒に施設裏側の駐車場に駐車してある職員の車の様子を見に行ったところ、5分ほどして突然、ゴーというごう音とともに、崩れてきた土砂に丸ごと巻き込まれたという。
そのまま5メートルほどの高さから土砂や樹木、車とともに落下するように流された。気付いたところで土砂から脱出して施設に戻り、入所者の救助に当たった。その後、午後3時すぎ、屋上から救急用のヘリコプターで近くの病院に運ばれた。全身を打撲し、肋骨(ろっこつ)と胸骨にひびが入っていたという。
「2階の食堂でみんなで昼食を食べた後に土石流が起きた。(被災の状況は)口では言えない」。入所者の広本昭さん(76)はその時を振り返り、表情をこわばらせた。島田秀男さん(79)も2階にいた。「(ホームで)昼食後、すぐに土石流が発生したようだが、窓を閉めていたので物音は聞こえなかった」。しかし、屋上に避難して周りを見て息をのんだ。「裏山が崩れてきた。一帯は泥まみれでめちゃくちゃだった」と疲れた表情で話した。
当時、施設の2階で入所者の昼食の手伝いをしていた女性介護士(50)によると、突然「水が入ってきた」との叫び声が階下から聞こえてきたという。女性は1階に下りて、次々と入所者を背中に担いで2階に救出。「何とか助けたい」と無我夢中で背中におぶった。「何人背負ったか覚えていない」ほどだったという。
「滝のような雨と雷に震えるしかなかった」と言う国村シノブさん(66)はホーム近くに住む。国村さんが老人ホームの近くにいくと、屋上に避難したお年寄りたちをヘリコプターにつり上げて救出していたという。
◇土石流2度
土石流があった国道は山口市と防府市を結ぶ幹線道路。市境にある佐波(さば)山トンネルを防府市側に抜けた道沿いに佐波川の支流が流れる。現場近くに住む20代の夫婦によると、21日午前10時半ごろ、支流がはんらんし、土石流が国道に流れ込んだ。その後、雨が小康状態になったため、市消防署員や住民が土砂の撤去作業を開始した。
しかし、正午すぎ、外から「うわーっ」という消防署員の悲鳴が聞こえたという。国道に目を向けると、車両用の信号機(高さ約5メートル)の高さほどの鉄砲水が一気に国道を駆け下った。
著者名/毎日jp 毎日新聞社 豪雨:「高さ5mの鉄砲水」、家屋次々に浸水...山口・防府
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20090722k0000m040076000c.html
最終アクセス2009年7月22日
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