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<運動器症候群>トレーニングで機能維持を 中村耕三教授

「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」の概念を2007年に提唱した日本整形外科学会理事長の中村耕三・東大病院教授に聞いた。
―提唱の背景は。
「大学病院など急性期の医療を行う病院では、骨や関節など運動器の病気のために、人工関節の置換術など手術を受ける人が非常に増え、年齢も高齢化しています。一方、介護施設や在宅医療の現場でも歩行やトイレが自力では難しい人が増えています」
「悪くなるのは主に腰やひざで、人類が進化の過程で獲得した直立二足歩行によって負担のかかる部分です。大半は50代以上からで、多くの人が複数の運動器障害を合併しています。人生50年時代にはこうした問題は少なかったのでしょうが、戦後の平均寿命の急速な延びに、運動器の健康が追いついていないのかもしれません」
―症候群とした狙いは。
「特定の病気ではなく、移動の能力に着目して運動器を全体としてとらえてほしかったからです。今後、要介護者が急増することが予想されますが、本人はもちろん、介護する家族や社会全体にとって大きな問題です。運動器の障害がこの原因として大きな割合を占めているのに、気付いている人は意外に少ないのです」
「運動器の健康は何もしなくても保たれるものではなく、長寿になった分、機能を維持するには運動など一定のケアが必要なのです。今までより少しそのことを気にして、年齢や状態に合わせたトレーニングに取り組んでほしい。このことを一般の人はもちろん、医療や介護の関係者にも考えてもらいたいのです」
―ネーミングについて。
「高齢者にも、まだ若い人にも身近に思ってもらえるようなものを考えました。運動器を意味するロコモティブには『機関車』の意味もあります。自分で『アクティブ(能動的)』に動いてほしい、という意味も込めました」
―「ロコモ」はまだ先、と思っている世代にできることは。
「運動能力は40代になると下降のペースが早まりますが、運動の習慣がある人は能力も高いのです。中高年になっても運動を習慣化できるだけの運動器の機能を維持していることが必要で、ロコモの視点から見れば、若いうちから運動の習慣を身に付け、しかし無理な運動などで運動器を壊さないようにすることが大事です」
著者名/47NEWS <運動器症候群>トレーニングで機能維持を 中村耕三教授
http://www.47news.jp/feature/medical/2009/08/post-137.html
最終アクセス2009年8月11日
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