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[社説]高齢者医療制度 国民目線で議論を尽くせ
09/12/03 【最新情報

 ここ数日で、後期高齢者制度について書いている記事が目立ってきました。今回は山陽新聞の社説をご紹介します。

 やはり、話題として取り上げているのは、民主党の手腕が問われる保険料の負担問題。高齢者の方の負担を減らし、かつ若年層の理解を得る制度を検討しないことには次回の参院選に影響することは必至です。

 それでなくても普天間基地の問題を先送りや鳩山首相の献金問題など、なかなか政局が落ち着かない民主党---後期高齢者制度の活路を見いだすことはできるのでしょうか。

 

社説]高齢者医療制度 国民目線で議論を尽くせ

 長妻昭厚生労働相の直属組織となる「高齢者医療制度改革会議」が設置され、後期高齢者医療制度に代わる新たな制度創設に向けた議論がスタートした。2011年春に関連法案を成立させ、13年4月からの新制度移行を目指す。

 現行制度の即時廃止を求める声もあったが、そうなれば事務を担う市町村など現場の混乱は必至だ。新制度移行まで現行制度を続けるのは現実に即した対応といえる。

 後期高齢者医療制度は自公政権で導入された。それまで高齢者は、自営業者らが加入する国民健康保険(国保)や、サラリーマンらの被用者保険に加入したまま医療を受け、老人保健制度で財政調整していたが、75歳以上を切り離して独立型の保険をつくった。公費投入と高齢者自身の負担増で、現役世代への負担集中を避けるのが狙いだ。

 だが、08年4月に制度が始まると、後期高齢者という名称や年金からの保険料天引きが高齢者の反発を招き「年齢差別」などと批判が高まった。制度変更を知らない高齢者も多く、周知不足が混乱に拍車をかけた。

 自公政権は減免措置など運用面の修正で批判を封じようとしたが、高齢者らの怒りは収まらず、今年8月の衆院選で、「廃止」を掲げた民主党が勝利した。いったん白紙に戻し、医療保険制度を議論し直せというのが民意といえよう。

 民主党は政権公約で、後期高齢者医療制度の廃止とともに、国保と被用者保険を段階的に統合し、地域保険として一元的な運用を図る方針を打ち出している。制度設計は、今後の改革会議の議論に委ねられる。

 後期高齢者医療制度も導入までに10年以上の議論を要した。新たな制度設計は、自治体や関係団体との調整が難航することも予想されるが、今度こそ持続可能な制度を確立しなければならない。

 現役世代と高齢者がどのように負担を分担するのか。どの程度の負担なら、安心して老後を迎えられるのか。公費投入の増額を求める声も強まっており、消費税増税も含めた財源の議論も避けられまい。

 後期高齢者医療制度が失敗したのは、高齢者の立場で制度を見るといった国民目線が政府に欠落していたためだ。改革会議は各地で公聴会なども実施するという。医療保険制度は難解なだけに、負担額などをできるだけわかりやすく示しながら、国民とともに練り上げるつもりで議論を尽くしてほしい。

著者名:Copyright © 1996-2009 The Sanyo Shimbun,all rights reserved

http://svr.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2009120209261331/

社説]高齢者医療制度 国民目線で議論を尽くせ

最終アクセス日:2009年12月3日

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