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老いる事を喜ぶ人はあまりいないと思います。常に若くいたい!と思う人はこのまま時間が止まればいいのに!と思ったりするのではないでしょうか。
しかし、人間が生きている上で一番平等に与えられているものは時間です。どんなに名をはせている人でも必ず老いは訪れます。
自分の満足のいく人生をおくれているのか---考えさせられる展覧会になりそうです。
「医学と芸術展」森美術館 科学と美、異質が溶け合う
ダビンチから現代美術まで、芸術と医学は縁遠いようで意外に関係が深い。そんな医学と芸術のかかわりを探る展覧会が、東京・六本木の森美術館で開かれている。斬新な現代美術が医療器材などの展示と違和感なく溶け込む不思議な光景が出現した。(渋沢和彦)
人はいつまでも老いることなく若くいたいもの。老いをいかに防ぐかは医学の大きなテーマだろう。その「老いをテーマ」にした作品が、フランス人アーティスト、ジル・バルビエの「老人ホーム」だ。スーパーマン、ワンダーウーマンなどアメリカ・アニメの人気者が年老いた姿のろう人形となって登場する。
老人ホームには彼らが誕生した実年齢で入居。若く元気で年老いることのないヒーロー、ヒロインでも、年老いてシワだらけになる現実をまざまざとみせつける。それは日本人アーティスト、やなぎみわの作の、妙齢の女性と老女が対比的に表現された写真作品「The three fates」にもいえることで、冷酷までに老いを追求してみせる。
さらにオーストラリアのパトリシア・ピッチニーニの「ゲーム・ボーイズ・アドヴァンス」はシリコンなどを素材に、小型ゲーム機に夢中になっているふたりの少年を制作。すでに肌にはシワが目立ち、頭髪には白髪もちらつく。作者はクローン技術で誕生した雌羊のドリーから着想を得たこうした一連の作品で、神の領域を侵すほど進歩した医学とその危うさを提示する。
古い時代から人間は肉体のメカニズムに興味を抱き、解剖などで解明しようとした。レオナルド・ダ・ビンチは人間の肉体を内側から研究し、より真に迫った人間を描こうと解剖を試み、それが実を結び、見る者を魅了する肖像画の名作を残した。本展には、「頭蓋骨(ずがいこつ)の習作」など英国ロイヤルコレクション所蔵の貴重な解剖図3点が公開された。
本展が普通の美術展と違うのは、1800年代の眼科手術用具セット、1900年代初期のモダンなデザインのレントゲン機、義手・義足などの補装具や医療器材とともに現代アートが展示されていることだ。
イギリスを代表する現代アーティスト、デミアン・ハーストの作品「ニューヨーク」は、薬が整然と並んだ白い棚だが、普通の美術展なら異質性が際立つのだが、本展の場合、すっかり周囲と溶け合ってしまっているのも不思議な感じだ。
同美術館の南條史生館長は「私たちはいま、生命科学の発展による巨大な変化のただ中にある。医学と芸術、科学と美を総合的なヴイジョンの中でとらえ、人間の生と死の意味や身体をもう一度問い直そうと企画した」と話す。
アートから医学、医学からアートを考えさせる個性的な展覧会だ。
著者名:Copyright 2009 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
「医学と芸術展」森美術館 科学と美、異質が溶け合う
http://sankei.jp.msn.com/culture/arts/091216/art0912160756000-n2.htm
最終アクセス日:2009年12月16日
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