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シリーズ介護:スウェーデンからの報告/上 認知症ケア、専門に研修
10/01/21 【最新情報

高齢化社会が進む中、日本でも2000年に介護保険制度が導入され、少しずつ介護という問題に目を向ける様になってきました。

しかし、日本人の昔ながらの気質でしょうか。

どうしても、人とは違う変化を人前で言う事ができないという問題もあり、介護に苦労をする人々が絶えない事も事実です。

今回はスウェーデンでの介護事情をご紹介します。

日本人とは少し違う、介護問題にとらえ方を感じて下さい。

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シリーズ介護:スウェーデンからの報告/上 
認知症ケア、専門に研修

高齢化が世界的に進み、認知症とどう向き合っていくかが各国共通の課題となっている。福祉先進国と言われるスウェーデンではどう取り組んでいるのか。首都ストックホルムの福祉現場を訪ねた。【細川貴代】

 ◇多彩なメニュー、費用は雇用主負担で

 ◇国がガイドライン策定へ 医療との連携、課題

 「グッモーロン(おはよう)」。午前9時半過ぎ、送迎バスに乗ったお年寄りたちがデイケアにやってきた。ストックホルム郊外、ドロットニングホルム宮殿近くの住宅街に建つ「シルビアホーム」。シルビアシスターと呼ばれる介護スタッフがお年寄りたちを笑顔で迎え、太陽の光が降り注ぐリビングでティータイムが始まった。

 同ホームは母親が認知症と診断されたシルビア王妃の発案で、認知症ケアの専門スタッフ養成のため96年に開設された。病が進行しても患者本人の残された能力を維持し、最期まで自分らしく生きる「緩和ケア」を理念に掲げている。

 他の部屋では福祉サービスを提供する自治体(コミューン)の認知症ケアチームが研修を受けていた。ケアチームとは、認知症患者を担当する介護職などで構成される組織で、医療と福祉の連携や家族支援を担う。講師の話を聞く参加者の目は真剣だった。

 介護が必要な高齢者の中でも、認知症の人に対しては特別な専門性が求められる。周囲の対応次第で徘徊(はいかい)や妄想がひどくなったり緩和されるためだ。

 専門研修では、自治体・施設の介護職、ケアチームのスタッフらが医学的な知識やチームワーク、家族支援の方法などを学ぶ。インターネットを使った2年間の専門教育も実施。シルビアシスターとは、この教育を修了した人に与えられる特別な称号だ。彼らは認知症ケアのリーダーとして各地域で活動することが期待されている。

 同ホームでの短期研修にとどまらず、スウェーデンでは行政主催の研修や大学での短期コースなど、介護現場で働く人への専門教育の機会が多く用意されている。受講にかかる費用は雇用主が負担。国も専門研修を後押しし、ネット学習などで仕事を続けながら学べる環境も整っている。

 別の施設で准看護師として働くペイビー・グレイスさんもそうした一人。昨年秋、同ホームのネット課程の受講を始めた。「学び直すことで認知症に関する新しい知識を得たかった」という。

 さまざまな取り組みの結果、認知症ケア現場で働く職員の約8割が1年間で何らかの研修を受けたとの報告(02年)もある。

    □

 スウェーデンで認知症が社会的に認識され始めたのは70年代後半。現在でも病気への理解促進は重要な課題の一つだ。このため08年、ストックホルムに非営利組織「全国認知症センター」が設立された。国の補助金で運営され、研究者ら7人が認知症ケア分野の情報収集や研究、広報などを行っている。

 さらに国は今年、ケアの質を高めるために「認知症ケアガイドライン」を発表する予定だ。同センターではこのガイドラインに沿って認知症ケアを学ぶ、インターネット上の学習システム「認知症ABC」の構築を進めている。クイズ形式で医学的な知識や家族支援策の学習、個別ケースの事例研究などができる仕組みだ。全10章で構成し、すべてを修了すればセンターから認定証がもらえる。

 対象は現場スタッフだが、一般の人も学べる。同センターのメディア・ウェブ担当、オルガ・シャシコさんは「これらの教育が介護分野で働く人たちへの最低限の知識となることを目指したい」と意気込む。

    □

 専門職の養成や病気への理解促進には日本も既に取り組んでいる。介護職を対象にした認知症ケア研修が都道府県や政令市単位で行われ、01~08年度に約16万人が受講。また、国は05年から患者が地域で暮らしやすいよう病気への理解を広げる「認知症サポーター」の養成に取り組み、講習会の受講者は昨年12月末に146万人を突破した。

 では両国のどこが違うのか。千葉県浦安市内でスウェーデン式の有料老人ホームを営む「舞浜倶楽部」の総支配人、グスタフ・ストランデルさん(36)はこう指摘する。「スウェーデンでは、家族が認知症になったことを隠す人はいない。日本でもここ10年で進んではきたものの、依然として偏見が根強い。脳の病気であって恥ずべきものではないという認識が広まれば、早期診断や家族支援にもつながるはず」

 とはいえ、福祉先進国スウェーデンも認知症対策はまだ十分とはいえないようだ。シルビアホームCEO(最高経営責任者)を務めるウィルヘルミーナ・ホフマン医師は「研究や専門医は他の病気と比べて少なく、医療と介護の連携にも課題はある。日本や他国の方が進んでいるところもあるだろう。良いところは互いに学んでいきたい」と話した。

 ◇高福祉支える高負担

 スウェーデンの人口は約930万人。65歳以上の割合(高齢化率)は05年で17.3%。20年には21.2%と予測されている。07年の報告書では認知症患者は約14万2000人。

 豊かな福祉制度を支えるのは税金だ。所得税は約30%。食料品などを除く一般の消費税は25%で、国民負担率(06年)は66.2%(日本は09年度が38.9%)と突出する。

 高齢者介護の責任はコミューン(日本の市町村に相当)、医療はランスティング(県に相当)にある。サービス内容は各自治体で異なるが、社会サービス法で最高負担額と最低保障額が決められており、低所得者でも必要な介護を受けられる。

出典:毎日新聞社 シリーズ介護:スウェーデンからの報告/上 認知症ケア、専門に研修
http://mainichi.jp/life/health/news/20100119ddm013100157000c.html
最終アクセス日:2010年1月21日
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