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前にご紹介をした記事の後半です。
行政の対応を待つのではなく、自分たちで働きかけていく------仕事や家庭に追われがちな私たちでは、中々行動へと移すことが難しい問題もあります。
しかし、老いは確実に自分たちにもやってきます。
現在、介護をしている方も、将来、自分たちが必要となる介護を案じている方も自ら動き出すことで何かが変わる可能性は大きくあります。
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シリーズ介護:スウェーデンからの報告/下
家族支援、自治体ごとに
◇高い在宅率、サービス充実
◇労働とみなして手当 ヘルパー無料派遣も
首都ストックホルムにある非営利組織「エーシュタ・ディアコニー」は、認知症高齢者用のグループホームなどを運営している。グンボー・ランデバーグさん(90)の部屋を訪ねると、長く愛用してきた赤いソファにゆったりと座り、にこやかに迎えてくれた。
7畳ほどの個室で、小さなキッチンと浴室がある。グループホームには自宅で愛用していた家具などを持ち込むのが一般的で、グンボーさんの部屋も施設というより住宅のようだ。「お客さんが来てくれてうれしいわ。私はここで暮らせることを誇りに思っています」と穏やかに語った。
スウェーデンでは65歳以上の94%が自宅、残りの6%は「特別な住居」と呼ばれるグループホームなど介護付き住宅に住む。介護が必要になっても自立して暮らせる仕組みがあり、認知症の人で自宅と特別な住居に住む人の割合はほぼ半々だ。
公的介護制度が発達していても、家族介護の割合は高い。高齢者を対象にした調査(02~03年)では、親族のみから介護される人は12%▽親族とホームヘルプサービスの併用は5%▽ホームヘルプのみは3%(それ以外は介護の必要がない人)。家族介護の割合は年々増えている。
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80年代、24時間ホームヘルプサービスの導入などの先進的な取り組みで注目されたスウェーデン。だが90年代の経済危機以降、要介護度の低い人へのサービス不足や地域間の質の差が問題化し、重度化しないと「特別な住居」の入居が難しい状況も報告された。そのころから在宅家族介護者への関心が高まり、09年の社会サービス法改正で、コミューン(自治体)に家族支援が義務づけられた。
現在では、介護に疲れた家族を休ませるためのヘルパー無料派遣▽家族支援の専門員「親族コンサルタント」の養成▽介護者が集う「親族センター」の設置--などを実施するコミューンもある。家族介護を労働とみなして手当を支給するといった経済的支援もあるという。
民間団体も行政のパートナーとして重要な役割を担う。会員1万1000人の「認知症連盟」は84年に創立された国内最大規模の家族・患者団体だ。認知症に関する広報啓発活動や家族への情報提供、電話相談のほか、全国にある支部が各コミューンに積極的な政策提言をしている。
「行政の対応を待っていてはだめ。自分たちから働きかけるくらいでないと」。ストックホルムの同連盟事務所で、会員のウッラスティーナ・グラナートさんが言った。5年前に若年認知症と診断された夫レイフさんを、最近まで在宅介護していたという。理事長のスティーナ・クラーラ・ユールストレームさんは「ケアや家族支援はコミューンごとの質の差が大きい。その解消が課題だ」と話す。
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日本でも「介護の社会化」を掲げた介護保険制度が始まり、今春で10年になる。しかし家族の介護負担はなお大きく、スウェーデンと比べると家族支援は極めて乏しい。
両国の高齢者福祉に詳しい斉藤弥生・大阪大大学院准教授は「日本では同居家族がいると使えるサービスが制限されている。必要なサービスは受けられるようにすべきだ」と指摘。さらに「福祉制度を北欧から学ぶ時代は過ぎ、互いの良い点や課題を議論し、発展させる時が来ている。自治体が負うべき責務などを考える際、スウェーデンとの比較研究は重要だ」と話す。【細川貴代】
出典:毎日新聞社 シリーズ介護:スウェーデンからの報告/下 家族支援、自治体ごとにhttp://mainichi.jp/life/health/news/20100120ddm013100167000c.html
最終アクセス日:2010年1月21日
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