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生きがい提供し介護予防 花巻にサロンや産直所
岩手県立二戸病院を今春退職した元事務局長の照井善次さん(60)が、高齢者の介護予防をサポートするNPO法人の設立に奔走している。県立の医療施設で病床削減や医師不足が問題化する中、地元の花巻市にサロンや農場をつくり、「高齢者が『ぴんぴんころり』と元気で最期を迎えられる地域にしたい」と第二の人生に意欲を燃やす。
照井さんは定年を1年残して3月に退職。生まれ育った同市湯口地区の仲間20人とともにつくる「イーハトーブの住人」が、NPO法人として6月以降に認可されることを目指している。
介護予防活動の拠点として、照井さんの父が地元に所有する6600平方メートルの遊休地に、高齢者が集うサロンやゲートボール場、農産直売所を併設した「ぴんころありいな」を建設する計画だ。農産物を共同栽培する農場も近くに設ける。
照井さんは、高校卒業後に県立病院(県医療局)の事務職に就いた。家族の見舞いもなく孤立する高齢患者の姿や、「介護難民」が増える現状に疑問を膨らませてきた。
「高齢者が病院や施設に入る時期を遅らせる活動ができないか」。思いを、5年前に自宅の羊小屋で主催する異業種交流会の仲間にぶつけた。みんなも賛同し、今春、地域づくりに身を投じた。
4月27日には自宅の軒先に小さな産直所を設け、仲間が収穫した山菜を並べた。協力する元損保会社社員の畑山稔さん(63)=花巻市=は「年を取って自宅や施設、病院に閉じこもっても、しょうがない。仲間をつくって生きがいになる活動がしたい」と話す。
メンバーは50―80代。4年前にゲートボールリーグをつくるなど、高齢者自身が高齢者を支える地域を夢見てきた。県内は現在、危機的な医師不足の状況から県立病院や地域診療センターが入院ベッド削減を余儀なくされているだけに、活動は注目されそうだ。
照井さんは「団塊世代の大量退職者の1人として、どう死ぬかを考える年になった。若者に高齢者の心配をしてもらわなくてもいい。大往生の日まで生き生きと暮らせる地域を高齢者たちの手で実現したい」と目を輝かせている。
![]() 自宅前に開設した直売所をPRする照井さん(右)と畑山さん=花巻市上根子 |
著者名/KoLnet 河北新報社 生きがい提供し介護予防 花巻にサロンや産直所
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/05/20090508t33001.htm
最終アクセス2009年5月8日