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環境保全と国際情勢

最終更新日 2024年4月11日

世界の環境保全

世界の環境保全は待ったなしの状態になっているといえます。

にもかかわらず、今の世界は環境保全とは逆の方向に行っているといえなくもありません。

米国は二酸化炭素の排出規制は撤廃する方向で動き出しました。

世界で二番目の二酸化炭素の排出量を持っている米国がこのような動きを見せたことで、これに追随する国が出る可能性も出てくることになりますし、追随しなくても排出量を規制する動きは停滞することになるでしょう。

米国は実質世界のトップをいく国ですから、この国が環境保全に対して逆向きの姿勢を示したことは、これは世界に大きな影響を与えることになります。

待ったなしの状況にある環境がこれによってますます心配される事態になったということがいえるでしょう。

環境の問題は破壊が一気に進むことにあることと、一度壊された環境はすぐには元に戻らないということにあります。

ですから、環境を壊す懸念があるという段階で環境保全の方向にかじを切る必要があるのですが、これがなされないところがこの問題を難しくしているところです。

まわりまわって人間社会へ

人は実際に自分に被害が来ないと自分がしている行為の本当のところがわからないというところがあります。

それがこれまでの公害問題でも明確になっています。

環境を壊し続けて公害という具体的な弊害が出てこなければ、それを改めることはなかったのです。

その結果がどうなったのかということは、これまでの歴史が証明しています。

環境は大きく壊されてそれを戻すことが出来なくて多くの人が死んだり、その場所から去るしかないというようなことになっていったわけです。

ただ、今の環境の問題は規模が大きくなっていて実感がわかないというところに問題があります。

自分が原因ではないということにもなりますし、自分にまだ具体的な被害が出てきていないので、まだまだ大丈夫という感覚があるということがあります。

世界的に規模で環境が変化しているのですが、その変化がまだ具体的な形で自分たちの生死にかかわってきていないので、まだ大丈夫という感覚になっているわけです。

人は目の前に危機が迫らない限り、なかなか本気になれないというところがあります。

自分の見に具体的な危機が見えてこない限り、今の快適な生活を奪われたくない、若しくは自分もいいくらしをしたいという欲望に勝てないというところがあります。

とかく目の前のことに必死になってしまうのです。

まずは全体を考えよう

こうした自己本位的な考えが今の環境を保全できないことになっているということが難しいところです。

そして、世界的な規模の話となっているので、なかなか話がまとめられないというところも難しいところです。

二酸化炭素の排出規制のような話になると、新興国は先進国のせいだから先進国がなんとかすればいいとしますし、先進国は自分たちだけがやっても意味はないという主張を繰り返すだけになってしまいます。

具体的に自国に危機が訪れるような環境の変化ではなく、これからとんでもないことになるかもしれないという予測の段階にあるだけに、なかなか各国の意思を統一するということは難しいことになっているのです。

予測が確実に当たるというのであれば、各国の考えを合わせていくことも可能になるかもしれませんが、予測という段階ではなかなか真剣になれないということになるのが難しいところです。

国レベルでの活動が必須

国というものが自分たちの国を第一に考えるものになっていて、しかも、今はそれが顕著になっています。

自国第一主義という主義が今の世界を覆っている状態なので、世界レベルでの環境の保全ということに興味を持っている人が少なくなっているという問題が起きています。

誰もが自分の今の生活にかかりきりになっていて、将来的な不安に備えることができなくなっている状態です。

このままでいいわけはないのですが、今の生活が出来なくなるということは将来以上に恐ろしいことなので、まずは自分たちの生活を豊かにしたいという方向に多くの人が動いてしまっています。

環境を守っていくことで得られることが大きいということは、理論としてはわかるのですが、そのことによって自分たちの権益が増えるわけでもありません。

収入が増えるわけでも無いので、このことに興味をなかなか持てなくなっているのです。

あまりの環境が破壊されたことで、環境が大きく変化して、その変化についていけなくなった時にようやく人は、これはしまったというように気づくのかもしれません。

産業革命以降の公害問題がそうであったように、今回の世界的な環境問題についても、今はまったなしの状態だといわれていながら、なかなか打つ手がないというのが実情で、どんどんと流されていくままになっているという状況です。

このままではまずいということは一部の学者あたりがいっていることで、世界中の人がまだまだこの不安な予測に興味をもつことが出来ないでいるという状況なのが難しいところです。

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