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ロイヤルウッドの建築思想とライトの代表作品

最終更新日 2024年10月3日

ロイヤルウッドの建築思想とライトの代表作品の数々

ロイヤルウッドは、愛知県一宮市多加木に本社を構えるハウスメーカーであり、フランク・ロイド・ライトの建築思想を受け継いだオーガニックハウスと鉄筋コンクリート住宅を提供しています。

特にオーガニックハウスは、現在の住宅の様に高気密・高断熱の外壁やペアサッシなどで屋内外を明確に認識させるのでは無く、大きく張り出したウッドデッキやバルコニーによって形成された自然と家屋の曖昧な空間を自然とつながる寛ぎの空間として演出しています。

家屋には、自然の温もりを感じられる無垢材や自然石なども建築資材として用いる事で寛ぎの空間との違和感をなくし、壁や建具などを使う事なく躯体そのものの凹凸で室内の区切りを暗に示すと共に寛ぎの空間と合わせて大空間が広がっている様に感じさせる住宅です。

また、オーガニックハウスは空間のコーディネートだけでなく光もコーディネートしている住宅であり、日本の住宅ではあまり用いられないガラスの壁や大開口部などによる採光を更に室内に拡散する様に設計されている特徴があります。

オーガニックの最大の特徴としては、点と線で設計される日本の住宅とは大きく異なり、足元の床や寄り掛かる壁及び見上げる天井をそれぞれの延長と考える事から曲線の概念が設計に盛り込まれている点です。

フランク・ロイド・ライトは、ドミノシステムで知られるフランスのシャルル・エドゥアール・ジャヌレ・グリとユニバーサル・スペースの概念で知られるドイツのルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエと並び近代建築の3大巨匠に数えられる建築家であり、ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督脚本の映画「イヴの総て」で1951年アカデミー主演女優賞を受賞したアン・バクスターの祖父としても世界的に知られています。

フランク・ロイド・ライトは、ドイツから亡命したアルベルト・アインシュタインやイギリスの喜劇王チャールズ・チャップリンが訪れたエドガー・カウフマン邸落水荘に加え、落水荘と同様に片持ち梁とも呼ばれるキャンティレバーを効果的に設計したジョンソンワックス社事務所棟及び研究所棟の建築で称賛を集めた建築家です。

フランク・ロイド・ライトの代表作品

日本では、東京都千代田区に建設された帝国ホテルや東京都豊島区に建設された自由学園明日館に加え、東京都世田谷区に建築された日林愛作邸や兵庫県芦屋市に建築された旧山邑邸など私邸も手掛けています。

フランク・ロイド・ライトが設計した旧帝国ホテルは、第一次世界大戦が集結した1919年から4年の歳月をかけて建設されるものの1923年9月の竣工式時に関東大震災に見舞われた因果な建築物であり、皇居や日比谷公園の正面に建築された総床面積1万坪を超える大建築です。

旧帝国ホテルは、ロイヤルウッド本社から車で約30分ほどの名古屋鉄道が運営する博物館明治村に玄関部分が移築されており、シンメトリーの建築構造物に幾何学模様の彫刻が施されたフランク・ロイド・ライトの建築思想が垣間見られます。

帝国ホテルは、吹き抜けの光の龍柱や食堂前の孔雀の羽などに加え、館内の水平線をイメージした大理石の帯や透かしテラコッタなどに圧倒されますが、建築物前の池の対岸から見る全景がよりフランク・ロイド・ライトの建築思想に触れられる建築物です。

国の重要文化財に指定されている自由学園明日館は、国の重要文化財に指定されて自由学園目白講堂や旧山邑邸を設計したライトの愛弟子である遠藤新とライトによって1921年に設計建築された建築物であり、中央棟を中心に東西の教室棟と講堂で構成されています。

自由学園明日館は、帝国ホテルと同様にシンメトリーの構造に加えて幾何学模様の装飾が施された大量の大谷石が印象的な建築物です。

ロイヤルウッドは、これらの建築思想を幾つかのカテゴリーに分類すると共にシリーズ化し、個々の施主の要望と一致しやすくしています。

ライトの思想を受け継いだオーガニックハウス

オーガニックハウスには、フランク・ロイド・ライトの愛弟子であるジョン・ラッタンバリーが現代風に設計したラッタンバリーや日本の世界的建築家丹下健三氏の愛弟子の堀越栄嗣が設計したアザレアに加え、ライト所縁の都市であるシカゴのオークパークをイメージしたオークパークや十八番のプレーリー様式のキーストン及びプレーリー住宅の最高傑作ロビー邸をデザインしたブリックサードなど9種類のシリーズがあります。

ロビー邸は、シカゴ大学構内にあるフレデリック・C・ロビーの邸宅であり、プレーリー住宅の代名詞とも言えるキャンティレバー工法による大きく水平に張り出した軒や庇が見る者を圧倒する美しい住宅です。

ロイヤルウッドでは、施主の家族の要望や未来の家族構成などを感性豊かなデザインと柔軟かつ確かな設計力で適切に具現化するだけでなく、自社でこだわり工法と称すると共に将来の世代を意味するFG工法で耐震性能と耐久性能及び耐火性能など自然災害に対しても安心できる住宅を提供してしています。