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導入が期待されているPLMとは

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最終更新日 2024年3月8日

PLMとは、企業が生産する製品のライフサイクルである企画と設計と販売と廃棄の一連の流れを一元管理して、企業利益の最大化を目指すものです。
Product Lifecycle Managementの頭文字をとってつなげてPLMと呼ばれ、製品ライフサイクル管理と訳されます。

参考・・・PLMとは

 

製造業に求められること

製品を生産販売する製造業では、同業者間の競争下で資源や環境問題に呼応することが求められていて、よりよい製品を低コストでできる限り早く市場に出さなければなりません。
高度経済成長期を経験して日本の企業には、良いものを高く売る考え方から良いものをより安く売ることに変わりました。
人件費の高い国内での生産から、人件費の抑えられる国外での生産に切り替えてきたことはその一例です。

国内の産業の空洞化と国外での人件費の高騰から、これからは場所にかかわらず生産の流れを見ていく必要があります。
情報が目まぐるしく流れ飛ぶ昨今では製品の企画を経て生産や販売に至るまでに、市場が変化してしまって市場が求める製品になってはいないことが散見されます。

 

PLMの役割

また、ようやく販売できたとしてもそれを未来永劫継続する必要がない場合には、撤退させる判断をしなければなりません。
PLMでは、製品のプロセスをいくつかの段階に分けておき、それぞれの段階で市場を見極めていきます。

企画と設計や開発のプロセスでは、あらかじめ設計段階で工数を削減することで販売までの期間の短縮が可能になります。
次の段階である生産と販売では、製品のライフサイクルの損益分岐をリアルタイムで把握して、更新が必要なのか撤退が推奨されるのかを判断します。

保守やサービスのプロセスでは、撤退に伴うリスクを鑑みて調整を行います。

 

IOTを駆使して製品製造をデータ化

このように分けられた段階ごとに市場を見ていくことで、市場への投入時期や撤退のタイミングが問題なく判断できることになります。
近年急伸しているIOTを駆使して製品製造をデータ化し、プロセスを相互に関連付けしながら管理すると、見極めがより確実になってきます。

以前から国内の製造業では、各部門での製造の流れは確立されてきていましたが、部門を超えたやりとりができませんでした。
部門を超えた全社やグループ全体で情報データベースを統一化できれば、工程の見える化や臨機応変な対応が可能となります。
情報を欲しい部署が最新のものを最適な形で入手できることで、手戻りのない流れが生まれてきます。

 

まとめ

市場の要求だけでなく、環境や関連する法整備は刻々と変化していきます。
ライバルの他業者だけでなく、これからは製品を取り巻く環境を敏感に察知して対応することが重要であるので、PLMの導入は企業にとって救世主となりえます。